出産し、ただでさえ慣れない育児でバタバタし、1ヶ月検診を何とか終えるとすぐさまやってくる2ヶ月目。予防接種のシーズン到来です。みなさんは予防接種、どうされてますか?
幸い、これまでわが子はワクチンの副反応と思われるものはなかったのですが、手が腫れたという声や、熱を出したという声は友人からも耳にしています。左手に、右手に、さらには飲ませて、、、など、同時に色々な種類の注射を打ちますよね。幼いこどもに何本も打っているのがかわいそうだし、そもそもワクチン自体必要なのか?と考えてしまう私。
でも保育園での集団生活のことを考えると、受けさせずに入れるのはどうかという意見もありますし。。。と、悩みますし、同じように悩まれる方も多いのではと思います。
(うちは下の子がほとんど摂取していません。わが子達が通う保育園の園医さんはかなりワクチン推奨派なので、わが子の母子手帳を見て「保育園に入る子は受けてもらわないと困ります。皆が予防接種を受けるから、病気を防げているということを知っておいてください」ときつく言われました。。。)
ということで、自分なりの考えを持ちたく、薬剤師でありながら、薬だけに頼ることなくホリスティック医学を推奨されている宮本先生のセミナーに参加してきました。
セミナー時間は3時間。こどものワクチンに由来する病気のことから予防接種のことはもちろん、薬の読み方まで、いろいろな話を伺うことができます。ワクチンそれぞれの要・不要について、先生の考え方を伺うこともできますが、何よりまず基本的に知っておきたい知識をたくさん得られる場所、自分なりの考えを構築できる場所、学びを深めるためのきっかけとなる場所、と思っていただくと良い気がします。先生もそのようにおっしゃられていましたので。
では、すべては書ききれないので、ポイントをかいつまんでご紹介します。
こどものワクチンに関係ある病気
細菌性によるものか、ウイルス性のものかの大きく2つに分類されます。それによって治療方法が異なるようです。
細菌性のもの
百日咳、破傷風、ジフテリア、肺炎球菌、結核、ヒブ。細菌性の場合は何かしらの治療薬が存在しています。
ウイルス性のもの
ポリオ、麻疹、風疹、みずぼうそう、日本脳炎、おたふくかぜ、ロタウイルス、B型肝炎。治療薬は存在せず、対処療法となります。
印象に残った話
・1948年にまもなく制定された際の予防接種法は、衛生環境が悪かったという要因などもあり接種が義務付けられていたが、1994年に予防接種法が改正され、接種は義務付けられていない。医療の発展や生活水準の向上から衛生水準が良くなったことで感染症にかかる割合が少なくなったと考えられる。
・細菌やウィルスは蔓延していて、私たちは既に感染している。発症するかどうかは一人ひとりの免疫力によって異なる。
・どんな感染症にかかったとしても、特に細菌性のものに関しては何かしらの治療法が存在している。
・肺炎球菌は常在菌で保育園に入園し2ヶ月程経過すると9割近くが保菌している(これも発症するかどうかは一人ひとりの免疫力によって異なる。)。
・ジブテリアはジフテリア菌や菌が出す毒素に感染して発症する病気。飛まつ感染。ジフテリア菌自体が死滅していても、毒素が体内に残っていれば発症する。抗菌薬や毒素を中和するワクチンが治療薬となる。
・破傷風菌は菌が発生させる毒素によって発症する病気。人から人へは感染しない。嫌気性の菌でこどもが行なう砂遊びのような場所には住んでいない(動物の糞があるなど衛生環境が悪いと別)。煮沸やアルコールでは死なない。
・DPTーIPVはD(ジフテリア)、P(百日咳)、T(破傷風)、IPV(ポリオ)の略。DPTの副反応の原因は百日咳ワクチンによるものと言われている。
・DPT-IPVの副反応・死亡例の報告のほとんどは、他のワクチンの同時接種によるもの。
・ポリオウイルスは便を介して人から人へ経口感染し、腸で繁殖する。昔衛生状態の悪いところで発生しており、都心での発生はなかった。重症化した際のまひを治す治療法はない。常在ウイルスでほとんどが感染しても症状が出ない。
・B型肝炎ウィルスでもっとも多いのは母子感染(妊娠時に検査があります)。続いて性感染。飛まつ感染や空気感染はしない。
・ロタウィルスは5歳まで煮100%感染している(発症するかどうかは個人の免疫力によるが、3歳以降は自然に抗体を獲得している)。
・麻疹(はしか)ウイルスは飛まつ感染・接触感染・空気感染するほど感染力が強い。
・風疹ウイルスは人から人へ飛まつ感染する。妊婦が感染すると胎児への影響が懸念される。
・インフルエンザで毎年型がかわるのはA型。B・Cは型が変わらない。
他にもいろいろあります。中でも驚いた1つが薬の分類について。劇薬、毒薬、という表記以外に「生物由来製品」「特定生物由来製品」というものがあることをご存知でしたでしょうか。
生物由来製品とは、何かしらの生物(人間以外の動物も含む)から作られた医薬品。主にワクチン、トキソイド、遺伝子組み換え製剤、動物成分抽出製剤、動物由来心臓弁などが原料だそう。聞く所によると、遺伝子組み換え食品が使用されている量は日本がトップレベルだそう。こんなところにも含まれているのですね。。。
特定生物由来製品とは、主に輸血用血液製剤、血液凝固因子、人血清アルブミン、人免疫グロブリン、人胎盤抽出物(プラセンタ)など人に由来するものから作られているそう。なんと、プラセンタを注射していると輸血ができないようです。輸血の安全性が問題視されている実情もありますが、救急時にはどうしても必要になる場合もあるかもしれません。いずれにせよ、安易な美容整形は問題になるかもしれませんね。
そしてもう1つが、薬の添付文書の読み方について。どの注射にどのような成分が入っているのかを読み解く力を伝授していただきました。
こちらについてもいろいろと書きたいことがあるのですが、続きは次回。楽しみにしていて下さい^^