こんにちは、ルミルミです。平日会社員をしているかたわら、週末に発酵教室をおこなっています。秋から春にかけて取り組んでいるのは味噌作りワークショップ。単身の方ももちろんOKなのですが、お子様連れ歓迎としているので、お子様と一緒に来ていただくケースも多く、こどもたちが意外と真剣に味噌作りに取り組んでくれています。
かくいう私も、もともとは「味噌って何からできているの?」「というか、そもそも味噌って作れるの?」と思っていたタイプ。ですが、実は思った以上に簡単に作れます。今日は作り方を簡単にまとめましたので、ご紹介します!
約1キロの米味噌の作り方(中辛くらい)
材料
・乾燥大豆 250g
→もし水煮の大豆・湯がいた大豆・蒸した大豆を使う場合は500g用意してください
・生米麹 250g
・塩 125g
・大豆の煮汁もしくは水 適量(おたま2杯くらい)
→味噌の硬さを調節するために使います
・焼酎・アルコール 適量
→容器などの消毒に使用するために使用します。ホワイトリカーでもok。よく「ホワイトリカーって何?」と聞かれるのですが、お酒売り場にある、「果実酒を漬けるためのお酒」です。梅酒とかですね。もしなければ、アルコール度数が35度以上のものが良いです。なのでウォッカなどでも良いです。
作り方
1、大豆を浸漬させる
大豆をよく洗い、一晩から半日程度、十分な水に浸します。大豆が2倍ほどに膨れると、浸漬が完了した目安になります。
2、煮る
浸した水ごと鍋に入れ、3時間程度弱火でじっくりと煮ます。
→結構時間がかかります。もし圧力鍋をお持ちの場合はそちらを使ってください。圧力がかかってから弱火にして30分程度加熱すると、十分に柔らかいし大豆に仕上がります。
やってみてわかったのですが、大豆の煮汁ってものすごく吹きやすいみたいで、鍋から吹きこぼれが起こることもしばしば。圧力鍋から吹き出した時には本当にびっくりしました。なので、加熱には十分注意してください。
3、冷ます
指でつまめる程度になったら、人肌程度に冷めるまで冷まします。
→冷たくなると固くなってしまうので、後で大豆をつぶしにくくなります。もし冷めてしまった場合は火にかけて温め直していただければ大丈夫です。
4、塩きり麹を作る
生米麹をビニール袋に入れ、塩を何度かに分けて加えながら混ぜます。
5、大豆をつぶす
大豆をすりこぎやビニール袋に入れて好みの大きさにつぶします。味噌作りの道具として、大豆をつぶす機械もあるようです。手に入るのであれば、そういったものを使っても良いですが、別になくても大丈夫。ちなみに、大豆のつぶし方が粗い場合は豆が残った味噌になります。個人的にはそれはそれで手作りっぽい感じがして好だったりします。
ちなみに、大豆をつぶす作業はこどもに大人気で、みんなこぞって参加してくれます。
6、土手を作る
5の大豆を袋から取り出して土手を作ります。もんじゃ焼きも土手を作って、中に汁を入れられるようにするかと思いますが、そんなイメージです。
7、塩きり麹を混ぜる
いよいよ味噌作りっぽくなってきました(笑)。土手の中央に4の塩きり麹を一掴み入れて、土手を崩すようにしながら混ぜ込みます。混ぜ込めたら再び土手を作り、塩きり麹を混ぜます。この工程、手に傷があると、塩が染み込んでちょっと痛いです。でも、砂遊びなどが好きなこどもは結構真剣にやってくれます。ちなみにうちの娘は手が痛くなるらしく、今は塩きり麹を入れる担当に徹しています(笑)
8、塩きり麹がなくなるまで7の工程を繰り返す
途中、大豆のゆで汁か水を加えながら硬さを調節します。目安は耳たぶくらいの硬さです。あまりにべちょべちょになるのはやりすぎですが、ヒビが入らない程度の滑らかさにするのが良いかと。
9、一つにまとめる
こんもりした山を作るようにひとまとめにします。この時、ヒビが入らないように、すべすべとした綺麗な山を作ってください。しっかりと固めて空気を抜くためです。
10、味噌玉を作る
味噌玉、聞いたことのある方もいらっしゃるかと思います。おにぎりくらいのボール状にして空気をしっかりと抜く。
11、味噌玉を投げ込む
容器の内側は焼酎などで拭いて消毒しておき、そこに味噌玉を投げ込みます。投げ込むのは空気を抜くため。空気に触れると、そこからカビが生える可能性がありますので、飛び散らない程度に思いっきりやってください(笑)2、3個投げ込んだら、空気を抜くようにして手で押さえ込んできっちりと隙間を埋めましょう。
12、11を繰り返し、表面を平らにする
消毒のため、表面に焼酎を吹きかけてください。
13、表面を焼酎で拭いた後、ラップをして空気を抜く
こちらの作り方は1キロ分なので、この後普通にふたをしていただいても大丈夫です。(実際私もそれで作っています)大量に作られる場合や、空気に触れさせたくない方は空気を抜くために重石をするのも良いです。重石がなくても塩で代用できます。ビニール袋に入れて、ラップの上に置くだけでOK。
14、半年程度発酵・熟成させて完成。
最初は塩と豆だけの味の味噌ですが、だんだん発酵が進んでくると、風味が出てきて旨みも加わります。3ヶ月がすぎると食べられるようになりますが、美味しくなるのは半年が目安です。熟成を重ねるとどんどん味も風味も変わってきますので、好みの味になった時に、冷蔵庫に入れて保存してください。麹は低温の環境下では発酵のスピードが緩やかになります。
保管の仕方
よく「腐らないの?」と聞かれますが、発酵・熟成は常温で行います。よって、14の工程は常温で行ってください。直射日光の当たらない、風通しの良い場所をお勧めします。ちなみに、トイレや玄関、納豆の近くに置くと大腸菌などの影響を受けてしまうので、避けてください。我が家では台所のパントリーの一番下においたり、書斎に置いたりしています。
また、1キロ程度の味噌の場合は、行わなくても良いですが、1~3か月したら「転地返し」を行ないます。容器に入れていた味噌を取り出し、10の工程から再度行ってください。
よくある味噌トラブル
ラップが浮いてきた
発酵が進むとガスが出るので、それがラップを押し上げています。そのため、ラップが浮いてしまうは発酵が進んでいる証拠。しかし、空気に触れるとカビが生えやすくなるので、アルコールなどで消毒したのち、再び新しいラップを密閉し直してください。空気に触れないよう保管をしておく方が美味しい味噌になります。
カビが生えた
赤黒緑白など、カビが生えたらその箇所はすくって捨ててください。白いカビのような膜状のものは産膜酵母という酵母のため、人体へは無害ですが、美味しいものではないため捨てていただいて構いません。あまり神経質に捨てすぎるとみそがどんどん少なくなるため、食べる時に取り除くくらいでも良いです。
もしカビをすくって捨てた場合は、また表面を平らにならし、アルコール等で消毒したのち、ラップで密閉して保管してくださいね。
いかがでしたでしょうか。「これなら私にもできそう」と思っていただけると嬉しいです。もちろんご自宅で作っていただいても良いのですが、「実際に見て作ってみたい」「とはいえ準備が面倒」という方がおられましたら、定期的に味噌作りワークショップを開催していますので、ぜひそちらにお越しいただけると嬉しいです^^
まだブログからの予約システムができていないのですが(すみません)、Instagramもしくはfacebookでメッセージをくださいませ。では、楽しい味噌ライフを!