ダイエットに、疲労回復に、ガン予防に。昔の「薬」梅干しの効能とえらびかた。

こんにちは、ルミルミです。

梅雨。天気がスッキリとせず、外遊びが好きな私にとってはうずうずしてしまいがちな季節ですが、この時期は梅仕事には最適な季節。なので、最近はこの時期を楽しめることが増えてきました。

今日は梅干しについてのお話です。

梅干しの起源

梅の木は3世紀の終わり頃、中国から日本にもたらされたといわれています。奈良時代には柿やももなどのように、梅干しもお菓子として食べられていたようです。梅の効能も伝わるようになり、平安時代になると梅干の原型ともいえる梅の塩漬けが薬としてもたらされました。

鎌倉時代になると梅干しは縁起物としてメインの料理に添えられたり、おつまみのような感覚で食べられていたようです。また戦国時代には梅干しは保存食として戦いでの疲労回復や傷の消毒、伝染病の予防などにも使われるようになりました。

庶民に広まるようになったのは江戸時代から。一般の家庭でも広く食べられるようになりました。

 

梅の成分

梅の栄養面で特徴的なのは、有機酸が多いことです。疲労回復などに有効なクエン酸、リンゴ酸、コハク酸などが豊富。また、タンパク質や、カルシウム、カリウム、リン、鉄、マグネシウムなどのミネラルや、ビタミンAB1B2Cなども豊富に含まれています。

しかし、そのまま食べるのはNG。若い梅の種や果肉には、種を守るため「青酸配糖体」という、糖と青酸が結合した物質が含まれています。大量に食べないと深刻な影響は出ないそうですが、人間の体内に入ると呼吸困難や目まいをはじめとした中毒症状を引き起こすので、干したり漬けたりして青酸配糖体を分解する必要があります。

 

梅干しの効能

疲労回復

クエン酸やリンゴ酸などの有機酸には、糖質の代謝を促す作用があります。これにより栄養素をエネルギーに変換する働きがスムーズがなります。糖質の代謝を促すため、ダイエットにも効果的。

消化吸収の促進

クエン酸は唾液の分泌を促して食欲を増進させるばかりでなく、胃液やその他の消化酵素の分泌を高めて消化吸収を助けてくれます。食べ物に様々な栄養素が含まれていたとしても、消化が出来なければ吸収できないため、大切な機能です。食事の最初にとりたいなと思います。

消毒・殺菌作用

クエン酸は、殺菌・除菌効果にも優れています。夏場、お弁当が腐りやすい時期でも、梅干しを入れておくとお弁当の持ちが良くなりますよね。昔からおにぎりやお弁当に梅干を入れるのは、クエン酸の微生物の繁殖をおさえる効果を狙ったものだそう。

カルシウムの吸収を助ける

クエン酸などの有機酸には吸収率の低いカルシウムや鉄の吸収を促しカルシウムが骨から持ち出されるのを防ぎます。

鎮痛作用

昔から「こめかみに梅干しを貼ると頭痛が治る」と言われていますが、梅干しには鎮痛作用のある成分が含まれています。

美容にも、ガン予防にも効果的な抗酸化作用

ポリフェノールやビタミンE、梅リグナンなどの抗酸化成分が含まれ、野菜や果物の中でも優れた含有量を誇ります。また、現代人は肉類や糖質などの酸性食品を多く摂取するので体が酸化しがち。体内で酸化が進むと血液がドロドロに汚れたり、免疫力が低下して病気にかかりやすい状態になります。梅干しはアルカリ性食品。塩もアルカリ性食品なので、毎日食べて体内の酸化を防ぎたいところ。

腸内細菌を育てる

梅干しは納豆や糠漬けなどと同じく、発酵食品です。善玉菌と言われる微生物が栄養価や保存性を高めており、食べることでその影響を受けることができます。

他にも、口臭の改善便通の改善糖尿病の予防など、様々な効果があります。

 

梅干しの効果を高めるために

梅干しをそのまま食べるだけでももちろん効果はありますが、加熱することでさらに効果がUPするそう。「梅干しに含まれる糖分とクエン酸が化学変化を起こし、ムメフラールという成分が生まれます。ムメフラールは血流の改善に効果的なので、栄養分がスムーズに体内に浸透するのを助けます。老廃物の排出を促進し疲労回復も期待できます。

作り方も簡単で、トースターやフライパンなどで温めるだけ。成分が変わるので電子レンジはお勧めしませんが。冷めても効果は変わらないそうなので、温めてみてください。個人的には料理に入れてもいいんじゃないかと思っています。

書いていると、毎日食べよう!という気になりました。もともと好きなんですけどね(笑)でも、これらの効能をしっかりと得るためには甘い蜂蜜梅や添加物がたくさん入った梅干しではなく、昔ながらの梅と天然塩のみで作られた梅干しを選びましょう。しかも、熟成期間が長いほど、栄養価も高いのだとか。今年のシーズンは大量に作って熟成させておこうと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

2人のこどもを育てながらネット求人企業ではたらくワーキングマザー。週末発酵教室。栄養医学指導師。今日からすぐに始められるからだに優しい食べ物の選び方や簡単レシピなどを紹介していきます。